ケーターハムがデザインを変更した一つの理由が、エンジンのマウントの問題です。ロータス ツインカム エンジンを無理なく搭載するためにノーズコーンとボンネンットの接続あたりで数センチ高くしているというのが通説です。
アリゲーター号ではロータス ツインカム エンジンを搭載しますが、ノーズ コーンやボンネットはロータス セブン シリーズ3のままとしているので、ボンネットにエンジンが当たる可能性があります。中太セブンでは、トールブロックを使ったロータス ツインカム エンジンを同様のデザインのボディに搭載しぎりぎりセーフの経験があります。ショートブロックではそれより約1cm低いので、大丈夫と踏んでいます。
アリゲーター号にはエンジン マウント ステーが付属していなかったので、新たに作成します。非常に難しい作業です。
左は比較的単純ですが、右は他のパーツと干渉しないように湾曲しています。
ミッションマウントはエランと同じものです。nomi号に付いてきたマウントを移植します。
可及的に後方にエンジンを搭載するので、必然的にプロペラシャフトの長さの問題が浮上します。
ダミーのエンジンミッション一体を規定の位置に仮に設置して検討しました。
後方の余裕は写真左のごとくで、ベルハウジングとフットスペースには1cm程度しか余裕がありません。ベルハウジングを切って加工すればもう少し下がりますが、ミッションマウントもその分後方にずらす工夫が必要です。
写真右は前方の余裕を見ているものですが、ウオーターポンプのプーリーが結構ぎりぎりです。上下の位置関係も影響します。
上下の位置ではステアリングシャフトとドライサンプ用オイルポンプ、さらにはラジエターへの水路の設計が影響します。フロントカバーはエラン用とヨーロッパ用の両方を用意していますがどちらを使うか慎重に検討します。
あまりエンジンを下げすぎると、写真右のようにキャブレターとシャーシの位置関係の問題が生じます。この部分にはブレーキ配管があり微妙に影響します。